北海がクラークに3-2で競り勝って、2年連続13度目の優勝を果たした。先制を許す展開となったが、6回に4番の大石広那捕手(3年)が同点ソロを放ち、7回には主将・金沢光流内野手(3年)の適時三塁打で勝ち越した。23年春から4季連続で道大会を制し、北海道内の公式戦連勝を「27」に伸ばした。クラークは先発したエース左腕・児玉旭陽投手(3年)が投打に活躍したが一歩及ばなかった。

 

“3年生の意地”が、逆転勝利につながった。北海が昨夏の甲子園出場校対決を制した。5回に先制を許したが、1点を追う6回に大石が左中間へ同点ソロを放つと、7回2死一塁で主将の金沢が中越えの決勝適時三塁打。1年生の小野悠真投手をリードした大石は「自分の配球ミスでの2失点だった。最高の形になってくれた」と挽回の一打を振り返った。

札幌地区予選後、平川敦監督(52)から「3年生が主役になれていない」と喝が入った。小野が地区予選3試合で先発し、左腕の浅水結翔投手(2年)も全試合に登板。チームを勝利に導いてきたのは、下級生だった。金沢主将は「申し訳ないと思っていた」。道大会前には、3年生だけでミーティングを重ね、後輩任せではなく、自分たちが積極的に声を出すことを決めた。地道な取り組みが「どうせ勝てるだろうという甘さ」(金沢)を取り除いていった。決勝打の金沢は「主役に一歩近づいたかなと思います」と胸を張った。

北海は23年春から、道内の公式戦で27戦無敗を続けている。平川監督は「目標は夏なので、最後の夏に向けてもう1回、チームをつくり上げていきたい。夏は3年生の力で勝ってほしい」と、さらなる成長に期待した。金沢は「引退するまで負けたくない。夏まで追い込める時間はあると思うので、またチャンスで1本出せるように鍛えていきたい」。夏も最後まで勝ち続ける。【石井翔太】

 

惜敗で春初優勝を逃したクラークだが、夏の北大会連覇に向け、収穫は多かった。昨秋の全道3回戦でコールド負けを喫し、今月の練習試合でも0-3敗戦だった北海から、5回に児玉の右中間適時三塁打などで2点を先制。わずか1点差で敗れたが、実力差が縮まったことを確認できた。主将の山田陽紫(きよし)内野手(3年)は「粘り強さが少し足りなかった」。悔しそうにも、手応えを感じたようにも見える表情で振り返った。

1回戦(対函館大柏稜)の9回完封勝利を含め、道大会4試合すべて先発した児玉は「9回を投げきれる体力がついた」と胸を張った。冬場の走り込みや筋力トレーニングで、110キロが精いっぱいだったスクワットは、140キロを10回もあげられるようになった。

打線はこの日を含め、地区から7試合すべてで先制点を挙げ、投手陣は児玉に加え、右腕の佐藤蒼汰投手(3年)、最速142キロ右腕・辻田丞投手(2年)の3本柱が安定した力を発揮した。佐々木啓司監督(68)は「もうひとり、楽しみなピッチャーがいる。さあ次は夏だ」。確かな爪あとを残し、2年連続夏甲子園へ向け踏み出した。【中島洋尚】