<全国高校野球選手権:光星学院5-0作新学院>◇19日◇準決勝

 「このまま優勝だ」。東日本大震災の被災地、青森県八戸市にある光星学院が青森勢42年ぶりの甲子園決勝進出に沸いた。19日午前8時の試合開始前から体育館に生徒や保護者ら約600人が集まり、大型スクリーンを前に黄色いメガホンを手に声援を送った。

 攻撃の場面では打者一人一人の名前を叫んで応援。ヒットが出ると「よーし」などと声を上げた。8回裏にホームランが飛び出すと歓声が上がり、生徒らはメガホンをたたいて喜んだ。

 勝利が決まった瞬間、生徒らは跳び上がって喜びを分かち合い、選手に合わせて校歌を歌った。

 1年の蛯名舞さん(16)は「同じ学校の先輩が決勝に行くなんてすごい。かっこいいです」とうれしそうに話した。

 八戸市では、東日本大震災で1人が死亡、1人が行方不明となった。一時は市内69の避難所に9257人が避難。現在は全て閉鎖されている。

 青森県の三村申吾知事は「青森県勢初の優勝まであと1試合。頑張ってください」とのコメントを出した。