来春センバツ出場校選考の重要資料となる第61回秋季高校野球東海大会(25日開幕、岐阜)の組み合わせ抽選会が14日、名古屋市内で行われた。静岡県勢は1回戦で静岡商(静岡3位)が享栄(愛知2位)と、静清工(静岡2位)が名張桔梗丘(三重3位)との対戦が決定。シードの掛川西(静岡1位)は準々決勝から登場し、四日市中央工(三重2位)-大垣日大(岐阜3位)の勝者と対戦する。

 静岡商が、この秋3度目のしぶとさを見せる。抽選会に臨んだ見城喜哉監督(48)は「もともと、守備と機動力とバントでつくっているチーム。大会までにしっかりしていきたい」。中部地区大会は5位、県大会は3位と、条件ぎりぎりながら、しぶとく上位大会へ進んできた。「今回も陰に隠れながら(センバツへ)いきたいね」と笑った。

 1回戦の相手は「愛知の私学4強」の一角、享栄に決まった。相手情報は既に入手済み。「相手は左打者が7人いるが、大モノ打ちはいない。愛工大名電(愛知)も7人左がいたが、抑えることができた。(エース)投手も120~130キロ台半ばの左だが、ウチは左打者が左投手を苦にしないから」。先週末の練習試合では享栄と同じ「私学4強」の愛工大名電に9回2死まで1点差でリードしており(結果は1-1の引き分け)自信をのぞかせた。

 県大会の3位決定戦(対聖隷クリストファー)では、スクイズでコールド勝ちを決めるなど、得意の小技に勝機を見いだす静商。32年ぶりの甲子園をつかんだ2年前の夏に続き、今度は学校創立110周年を34年ぶりのセンバツ出場で飾る。【斎藤直樹】