<高校野球岩手大会:花巻東5-4久慈東>◇20日◇4回戦

 怪物右腕の夏デビューは、ホロ苦なものとなった。花巻東のエース大谷翔平投手(2年)が、2番手で今夏初登板。6回から1回2/3を投げ、2安打4失点と本調子に程遠い内容だった。最速151キロの直球は142キロ止まりで「球も高めにいった」と悔しがった。

 アクシデントに見舞われていた。「外野にいた時から微妙な感じだった。今までは大丈夫だったけど、そのうちくるかなとは思っていた。1度つってしまうと戻らない」。3番右翼で先発出場しており、登板前から左太ももに違和感があった。投球時に左足がつって踏ん張りがきかず、制球も乱れる。7回2死二塁で死球を与えて降板し、右翼へ戻った。チームは5-4でサヨナラ勝ちしたが、佐々木洋監督(35)は「シャキッと抑えてほしいところ」と次戦での奮起を促した。

 同監督が、OBの西武菊池を引き合いに出し「少なくとも同等の才能」と評す好素材。菊池に憧れて花巻東に入学した大谷は「水分補給とかを気を付けて、次は頑張りたい」と、巻き返しを誓った。【今井恵太】