<アジアAAA選手権:日本34-0パキスタン>◇29日◇予選ラウンド◇横浜

 高校日本代表が34-0の5回コールドで格下のパキスタンに圧勝、トーナメント方式の決勝ラウンド進出を決めた。4回に4番横尾俊建三塁手(日大三3年)が左翼にソロ本塁打を放つなどクリーンアップが9打点。今大会使用が規定されている木製バットへの順応を見せ、今日30日の台湾戦に向け打線は上昇ムードとなった。

 4番横尾が圧巻の一撃だ。4回裏無死。初球84キロの緩い球を鋭く振り抜き、左翼席に放り込んだ。この日2本のランニング本塁打が出たが、チーム初のフェンスオーバーだ。今夏甲子園はチーム打撃に徹し本塁打はなし。代表合流から木製バットを握り「木でホームランは初めて。金属ならセンターに飛ぶ感触だけどバットがしなってボールがくっついた感じ」と、高校通算56号を振り返った。

 前夜、中学時にボーイズの神奈川選抜でも同僚だった3番高橋(東海大甲府3年)や、5番畔上(日大三3年)ら複数の選手と横浜市内にある社会人野球東芝の室内練習場で打ち込み。その効果もあり高橋は2三塁打で4打点、畔上は高校通算36号のランニング弾で3打点を挙げた。決勝ラウンド進出を決め、今日の台湾戦から投手のレベルも上がる。横尾は「チームが勝てる打撃を意識する」と1発にも浮かれなかった。