プロとの接触はメジャーからスタートする。最速160キロ右腕、花巻東・大谷翔平(3年)が19日、プロ志望届を佐々木洋監督(37)を通じて岩手高野連に提出。面談が解禁される今日20日は、熱視線を送り続けているドジャースがあいさつに訪れる。同監督が「国内のいくつかの球団からも連絡をいただいてます。明日はドジャースが来ます」と明かした。

 しかし今回は異例の本人「不在面談」となる。当初は23日の秋季岩手県大会終了後に同届を提出する予定だったが、新チームが14日の1回戦で敗退。提出が早まり、すでに20日に訪問予定だったド軍が、結果的に一番乗りとなった形だ。同監督は「(同届を)出す前から、20日にくると決まっていたので」と説明した。前日18日にプロ表明会見を行った際、大谷は「球団の方と話せる機会もあるし、その場を通じて決断したい」と話していたが、今回は同席せずに同監督が応対する。

 3年前の菊池雄星(西武)の際にも熱視線を送っていたド軍は、8月下旬にもあいさつに訪れている。ローガン・ホワイトGM補佐、エーシー興梠アジア部長、小島圭市スカウトが出席予定。同監督は「雄星の時も、メジャーはすごくしっかりした育成システムを持っていると感じた。(大谷が)伸びるところ、望むところでやらせてあげたい」と本人の意思を尊重する意向を示した。メジャーはドジャース、レッドソックスなど5球団が興味を持っているが、日本高野連とも相談し、今後は国内プロの調査書の提出などを終えた後に、メジャー側と大谷本人が面談する運びとなる。【今井恵太】