<センバツ高校野球:智弁和歌山2-1宇治山田商>◇30日◇3回戦

 エース平生が12三振を奪った。この日は初戦の安房戦でセンバツ最速の153キロを計測した豪腕の印象とはうって変わる、低めをつく丁寧な投球を見せた。最速は2回、8回に2度計測した144キロ。序盤からスライダーを中心に変化球をコーナーに投げ分けた。延長11回に決勝打を浴びて負け投手となったが、強打の智弁和歌山相手に互角に渡り合った。

 中居監督は「コーナーを丁寧についていた。腕も振れていたし、あれ以上求めるのはかわいそう」と平生をねぎらった。丁寧な投球で智弁和歌山のプロ注目のスラッガー坂口を5打数1安打に抑えた。延長11回には右中間へ二塁打を浴びたが「強気の投球が出来たと思う。悔しいが智弁打線を2点に抑えたことは自信になる」と手応え。センバツ最速右腕となった平生が夏にまた、甲子園を沸かせに戻ってくる。