<高校野球福岡大会>◇11日◇3回戦

 大人気アイドルの先輩に負けない輝きだった!

 アイドルグループAKB48の篠田麻里子(24)の母校、糸島が伝習館を4-0で破り、2年連続で3回戦を突破した。6月のAKB48選抜総選挙で3位にランクされた篠田の勢いにあやかって?

 夏過去最高成績の福岡県8強超えを狙う。

 今、日本で最も“ノリノリ”かもしれない先輩の篠田に負けない奮闘だった。ノーシードながら、2回戦でシードの強豪、沖学園を逆転で撃破すると勢いは止まらない。波に乗り3回戦では伝習館を完封。昨夏同様、県大会に進んだ。8強止まりだった昨夏の悔しさも、今夏に思い切りぶつけるつもりだ。

 今夏のキャッチフレーズは「もう1度見たいと言われる感動を」だ。まるで華やかなステージで歌い踊るアイドルのようにナインは躍動した。特に、森山博志監督(48)が「100点満点」と振り返ったエース中村将貴(3年)がノリノリだ。巧みに制球された最速130キロの直球とカーブの組み立てで伝習館打線を翻弄(ほんろう)し、9回4安打無失点。5回までは無安打投球で、5回には3者連続で三振を奪った。

 中村は「ノーヒットノーランは考えず打たせて取ることを考えた」と謙遜(けんそん)するが、間違いなくスポットライトを浴びた主役だった。

 AKB48の「48」にあやかった訳ではないが、試合当日のベンチにはマネジャーが1848個の千羽鶴で作ったハートに「笑」と描かれた額が置かれている。苦しいときも、笑顔を絶やさないナインはみんな輝いている。【菊川光一】