<高校野球山形大会>◇19日◇2回戦

 3連覇を狙う酒田南が、若い力で夏通算100勝に王手をかけた。今夏の命運を握る181センチ会田隆一郎と186センチ下妻貴大の1年生バッテリーが、攻守で活躍。12-0の7回コールドで鶴岡中央を下した。

 若き大型コンビが夏初戦でベールを脱いだ。最速145キロの会田は春の地区予選前に左手首靱帯(じんたい)を断裂。この日が高校公式戦初登板になった。4回まで毎回得点圏に走者を背負ったが、落ち着いて後続を断った。予定の5回を2安打5奪三振2四死球で白星デビュー。「最初は緊張しましたが、2回から慣れました。だんだん良くなりました」と振り返った。

 5番打者としても1安打2打点1得点。ともに「一緒にバッテリーを組もう」と申し合わせて入学した6番下妻も、負けじと1安打1犠飛で2打点をマークした。大事な夏に、就任15年目で初めて1年生バッテリーを起用した西原忠善監督(47)は「いい経験をさせたい。自分も楽しみ」と2人の将来性に期待した。

 歴代チームは、甲子園初出場時の97年から過去13年間で優勝9回、準優勝2回。66勝4敗の勝率9割4分3厘と圧倒的な強さを誇る。強き伝統を守るため、会田と下妻は「3連覇して3年生を絶対に甲子園に連れて行こう」と誓い合っている。【佐々木雄高】