楽天のエースが、前人未到の世界に足を踏み入れた。則本昂大投手(26)が「日本生命セ・パ交流戦」の巨人3回戦(Koboパーク宮城)で、7試合連続2桁奪三振のプロ野球新記録を達成した。8回を投げ6安打2失点で、12奪三振。91年野茂英雄(近鉄)の6試合連続を抜き去った。昨季から進化する直球を軸に、両リーグトップの7勝目を飾り、チームを今季初の5連勝に導いた。

 「あと1つ」。期待を込めた楽天ファンの吐息が球場に流れた。奪三振数「9」で迎えた8回、則本は「意識していた」とグッと目に力を入れた。坂本勇をフルカウントに追い込み、120球目。140キロフォークで、10個目の三振を奪った。プロ野球新記録を達成した後も、勢いは止まらない。次打者マギーに対しては155キロ直球で空振り三振に切った。最後の阿部は「ファンの声援のおかげで、冗談ではなく今までにない力が出たのかな」と4球で3者連続三振に沈めた。