通算2000安打まで残り2本としていた中日荒木雅博内野手(39)が貴重な適時打を放ち、王手をかけた。初回は右飛。第2打席は四球。5回は二ゴロに倒れた。

 迎えた7回の第4打席。1死一、二塁から戸村の暴投で二、三塁に。カウント1-2から前進守備の間を抜く中前打。2者を生還させ、3-0とする貴重な適時打になった。森監督は「あれが大きかった。あれがなかったら苦しい展開になっていた」と最敬礼だ。

 達成を期待する地元ファンが独特のムードを作り上げていた。「こういうのは初めて。力が入りましたね。昨日とは明らかに違いました」とプロ22年目のベテランは初体験を振り返った。

 ついに残り1本。週末のナゴヤドーム2試合のあとは、1週間の遠征に出る。「やってくれるでしょう」という指揮官に対し、荒木は「明日も気持ちは今日と変わらないと思う。あと十何本のときとは違うけど」と平常心を保っている様子だった。【柏原誠】