打って、走って、4番復活だ! 日本ハム中田翔内野手(28)が、14日の「日本生命セ・パ交流戦」中日2回戦(ナゴヤドーム)で、4試合ぶりに4番に復帰。2回に2試合連発となる7号ソロを放った。6回には2点適時二塁打と本塁への激走で、最大4点差を追いついた。チームも今季最多の15安打を放ち、延長12回、4時間20分に及ぶロングバトルを制した。

 生まれ変わった「4番中田」が、帰ってきた。照れくさそうに「3番の方が好きだけどね」と言いながら、失いかけていた自信を取り戻し、主砲としての存在感を証明した。4点を追う2回。フルカウントまで追い込まれながら7球目、確かな感触を実感した。「今、打席の中でしっかり自分のスイングが出来ている」。中日先発大野の直球145キロを、左中間席ギリギリに放り込んだ。今季初の2試合連発となる7号ソロ。大量ビハインドを追いかける、号砲になった。

 「リフレッシュ期間」を経て、戻ってきた。4試合ぶりの4番。10日巨人戦(札幌ドーム)で、栗山監督が就任した12年以降で初めて3番に入った。一時、レアードから借りて安打が出ていたバットと同じ形のものを発注するなど、苦悩していた時だった。栗山監督は「翔は話せば分かる。誰よりも素直だから」。熱い思いと3番への変更意図の説明を受け、心の整理が付いた。中田は「打順関係なく、打席に立てるようになった」。主砲の重圧から一時的に解放され、余裕が生まれた。