積極策が裏目に出たソフトバンクが今季３度目の０敗を喫した。連勝は６でストップ。対日本ハムの連勝も７で止まった。楽天が勝ってゲーム差は再びマイナス０・５差となり、わずか２日で首位から陥落した。

　２点を追う９回、無死一塁。フルカウントから工藤監督はランエンドヒットを仕掛けた。だが２番高田は空振り三振し、一塁走者明石も盗塁失敗。最悪の三振併殺となった。工藤監督は「あそこは同点に追いつくというよりも一気に逆転するつもりで攻めた」と、３点を奪いにいった策と狙いを説明した。

　０－０で迎えた４回は先頭高田が三塁打で出た。ここで３番柳田がやや浅めの左翼への飛球を放つと、高田はタッチアップ。だが本塁で憤死した。工藤監督は「（返球が）ちょっとでも、それればセーフだった。ノーアウトで次は４番ということもあるので、次はギリギリなら考えようと（コーチと）話をしました」と説明。三塁の村松外野守備走塁コーチは「高田の足にかけた。僕もこういう経験はなかなかないので、いい糧にしたい」と悔しそうに振り返った。今季、初めての１軍三塁コーチに就任。後半戦、ポストシーズンに向け、この日の失敗を生かすことを誓った。

　１点を追う７回は無死二、三塁で４番内川、デスパイネ、中村晃が凡退。今季初対戦だった上沢のフォークにやられた。工藤監督は「打てない時もある。割り切って次へ」と切り替えた。明日１１日からは、首位楽天と前半の天王山となる２連戦に挑む。前半戦ラストを連勝で飾り、首位奪回ターンを目指す。【石橋隆雄】