球団史上初の「10勝クインテット(5人組)」じゃ~! 今日8日からの中日3連戦に先発予定の広島野村祐輔(28)大瀬良大地(26)九里亜蓮(25)の3投手が7日、名古屋市内で投手練習を行った。DeNA3連戦では薮田と岡田が10勝に到達。球団史上初の5人での10勝に、3投手が意欲を示した。

 先発ローテで回る選手にとって、10勝は1つの節目だ。巡り合わせこそあれど、白星が多いに越したことはない。中日3連戦(ナゴヤドーム)に臨む3人も気合が入る。9日に先発予定の大瀬良は現在無傷の7勝。「先発ローテを守っていれば10勝が1つの節目なのは確か。1試合1試合、試合をつくって積み重ねていきたい」と語った。

 3戦目に先発予定の九里は現在6勝。ハイペースが必要になるが、先に到達した後輩の薮田、岡田に刺激を受ける。「2人ともすごい投手。僕はまだそのレベルではないけど、必死にくらいついていきたい。目の前の試合に必死。じゃないと次のチャンスもない」と鼻息が荒い。前回5失点した試合の入り方を工夫し、勝利にくらいつく。

 声色が違ったのは今日8日に先発する現在7勝の野村だ。阪神が敗れれば、引き分け以上でマジックが点灯する試合になる。「チームが優勝することがすべて。いかにそこに貢献出来るか、なので」と自らの白星に興味はなく、エースの風格が漂う。これまで4人が球団最多の10勝投手。それぞれが奮闘し、クインテットを目指す。【池本泰尚】

 ▼広島で同一年に2桁勝利を挙げた投手の最大は4人で、過去9度。直近は13年で前田15勝、野村12勝、バリントン11勝、大竹10勝。セ・リーグ球団の同一シーズン2桁勝利最多は5人で9度あり、直近では95年ヤクルト(山部16勝、ブロス14勝、石井一13勝、吉井、伊東各10勝)。なおパ・リーグは6人が最多で、56、63年南海、05年ロッテの3度。