阪神青柳が気迫の投球で2カ月ぶりの4勝目を挙げた。プロ入り最長タイとなる7回1/3を3安打1失点。万全で臨んだ中9日で、しっかり結果を出した。

 「長いイニング投げて勝てたというのは、すごくうれしいですね。またチャンスもらってるんで、5勝6勝できるように頑張りたいと思います!」。6月10日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来の勝ち星に会心の笑顔。新人の昨季は4勝を挙げたが、“自分超え”ももうすぐそこだ。

 103球を力強く投げ切った。スタミナが向上したのは2軍での地道な鍛錬にある。3度目の降格となった7月。30度を超える猛暑の鳴尾浜で、毎日走り込んできた。「夏の暑さは苦手なんですけどね。次、呼ばれたときのために、頑張るだけですね」。早く1軍に帰りたい。大粒の汗を流し、タオルでぬぐいながら復活を誓っていた。

 金本監督は「今年一番かな」と評価。前回登板した9日の巨人戦(東京ドーム)も5回無失点。再昇格後2戦連続結果を出した。開幕ローテの藤浪と岩貞が不振で2軍調整中で、メッセンジャーも右足骨折で離脱。苦しい先発の台所に、前日復活の10勝を挙げた秋山とともに、光をともした。

 「ランディが抜けたのは大きいですけど、自分の仕事をするだけです」。お立ち台では能見にバトンを渡した。「あした能見さんなんで、しっかり勝てると思うんで、応援よろしくお願いします!」。中日戦3連勝へ、今度は投手陣最年長の38歳左腕が頑張る。【真柴健】