日本一に輝いたソフトバンク工藤公康監督(54)、優秀選手賞の内川聖一主将(35)、MVPのデニス・サファテ投手(36)がシリーズ優勝記者会見に出席した。

 第6戦、延長11回までもつれた熱戦に、工藤監督は「自分の現役時代も含めて、こんなに緊張して、ハラハラして、ドキドキした日本シリーズはなかった。日本一になれて幸せです」と興奮気味に語った。川島のサヨナラ打の瞬間については「頭が真っ白でした。勝ったんだ、日本一になったんだという喜びがわいてきて、もう泣かないと決めたんですけど、一瞬にして苦しかったことが頭をよぎって、涙してしまいました」と振り返った。

 内川は9回1死から起死回生の同点ソロを放った。「今年はケガでチームにいられない期間が長かった。クライマックス、日本シリーズはチームが日本一になるチャンスをつくってくれた。結果で恩返ししたかったので、伴ってくれてうれしい」と喜んだ。CSファイナルシリーズでは4試合連続本塁打の離れ業を見せたが「正直、出来すぎだった。一度あのバッティングは捨てないといけないと思っていましたが、一番いいところで1本出てくれた。何とかしたいというみんなの思いが、僕のバットに乗り移ってくれたんだと思います」。また「僕が横浜にいた時は、日本一になるっていうこと(期待)を、ファンの皆さんに持ってもらう機会がなかったので」と、強くなった古巣DeNAにも敬意を示した。

 サファテは9回から3イニングを投げた。シリーズMVPに「とても光栄なこと。9回をしっかり抑えれば、デスパイネ、内川、中村晃が何とかしてくれると思った。その通りになってうれしい」と笑顔を見せた。3イニング続投に「疲れました。監督にはこれっきりにしてもらいたい」と笑いを取り、「ホークスのファンは日本一」と感謝した。