中日を戦力外となった八木智哉投手(34)が現役引退することが14日、分かった。今日15日にマツダスタジアムで行われる12球団合同トライアウトは不参加。球団幹部が「彼は功労者だから」と話すなど、スタッフとして球団に残るとみられる。日本ハム、オリックス、中日と3球団を渡り歩いてきた左腕が、5年連続Bクラスに低迷したチームを裏から支える。

 05年希望枠で日本ハムに入団。プロ1年目に12勝を挙げ新人王に輝き、優勝、日本一に貢献。13年にトレード移籍したオリックスを14年オフに自由契約。15年にトライアウトを経て中日に入団した。中日1年目の15年には広島から4勝を挙げるなど「広島キラー」として活躍。広島のスコアラーに警戒される存在だった。

 プロ12年目の今季は、7月30日の阪神戦で今季初勝利を挙げたが、8月10日の広島戦で2回5失点KOを食らうなど、3試合に先発して防御率5・73だった。自身2度目の戦力外を受けた直後は、海外なども視野に現役に強いこだわりをみせていたが、プロ野球生活の幕を下ろすことを決断した。