来季こそ打倒菅野だ! 阪神秋山拓巳投手(26)が23日、大阪市内のホテルで行われた球団ファンクラブイベントのクリスマスパーティーに参加。今季4度投げ合い、1勝2敗に終わった巨人菅野との対戦について「燃えるモノがあった。(対戦の中で)成長していきたいなと思います」と闘志を新たにした。「火曜日に投げたい」とカード頭での先発も志願。エース級との対決でもまれて、真の大黒柱に成長する自身の姿を思い描いた。

 クリスマスイベントを控えた秋山の表情が、一瞬で変わった。笑顔はどこかに飛んでいき、真剣なまなざしで誓った。巨人菅野との対戦について「燃えるモノがあった。食らいついていきたいという感情がすごくあったので(来季も対戦の中で)成長していきたいなと思います」。戦いながら己を磨く-。そんな決意に満ちあふれた言葉で、球界を代表するエースとの投げ合いを待ち望んだ。

 今季登板した巨人戦はすべて菅野との直接対決で、4試合で1勝2敗。いずれもQS(クオリティースタート=6回以上を投げて自責点3以下)をクリアしたが、ハイレベルな戦いの末に黒星を2度つけられた。

 来季こそ勝ち越す。負けるわけにはいかない。逆襲を誓う秋山は、そのために必要な目標も口にした。「火曜日に投げたいという気持ちがあります。チーム内で一番信頼されているポジションだと思うので、そこでイニングを稼ぎたいという気持ちが強い。(今季と)気持ちの置き方は変わると思いますけど、今年以上の成績を残せるようにコントロールしていきたいと思います」。週始まりの火曜日は各チームのエース級が集う。首脳陣の信頼をさらに深め、菅野にリベンジを果たす心意気だ。

 今季も火曜日を任される機会は多かった。火曜日の成績は5勝4敗で防御率は2・74。勝ち越して、なおかつ合格点の防御率を残したが、秋山はそれだけで満足していない。

 チームトップの12勝を挙げ、今オフは球団行事に引っ張りだことなっている。「今までとは違ったオフにはなっている。それでも(練習で)動けている。(シーズン中に)疲れもたまって、しんどいなと思う時期もあったので、もう1回走り込もうと思います」。大黒柱となる自覚は十分。プロ8年目で開花させた才能を、来季はもっと咲かせてみせる。【真柴健】

<今季の秋山VS菅野>

 ▼5月9日 7年ぶり巨人戦勝利

 今季巨人戦初先発で菅野と対決。「球界一の投手と週の最初に投げる。緊張感はすごかった」と振り返ったが、7回2失点で新人だった10年以来の巨人戦勝ち星をゲット。

 ▼同23日 「十分」監督好投認めた

 7回1失点も打線が菅野を打てず惜敗。金本監督は「菅野とがっぷり四つに組んであれだけの投球をしてくれたら十分」と評価も「菅野さんはピンチで抑え込んでいる。そこがエース。(自分との)大きな違いが出た」と反省。

 ▼9月14日 救援陣崩れ白星逃す

 初回に菅野から2点を奪い、秋山が6回無失点の好投も、8、9回に桑原、ドリスが1点ずつ奪われ同点に。延長12回ドローで両者痛み分け。

 ▼同20日 マギーに被弾…完敗

 初回に巨人マギーに失投を左翼席に運ばれ、2回にも3連打で1点を失った。その後は抑えたが、打線も菅野に2安打完封され完敗した。