阪神岩貞祐太投手(26)が27日、熊本・益城町の益城中で野球少年たちと触れ合った。4チーム、約80人の小中学生が参加。16年4月に起きた熊本地震の被災者をサポートするため、今季から1奪三振につき軟式球1ダースの寄付を行っていた。今年は93奪三振で93ダースの軟式球を子どもたちに手渡した。「震災後、ずっと益城町が気になってプレーしていました。皆さんの力になろうと思って寄付すると宣言しましたが、なかなか思うような結果が出なかったシーズンでもあった。来年以降、形はどうあれ、やっていこうと思います。しっかり練習して、プロ野球選手になれるよう頑張ってください」とあいさつ。即席のサイン会も行った。

 岩貞の実家は熊本市内にあるが甚大な被害が出た益城町にも親戚がいる。「子どもたちが喜んでくれて、うれしく思う。子どもたちの手に渡るのを自分の目で確認できる方が、また頑張ろうと思える」。近隣では河川の護岸工事も行われ、壊れた家の片づけをしている住民もいた。グラウンドが使えなくなったチームもあるという。来季の活動については益城町の人々の声を聞きながら、方向性を考えていく。この日は熊本県庁も訪れ、義援金50万円を寄付。傷ついた故郷のために、来季も思い切り左腕を振る。