阪神は盤石の「必勝リレーローテーション」プランで勝負する。17日、宜野座では自慢の救援陣がシート打撃登板でそろい踏み。先陣を切った藤川が力強い速球を投げ込み、打者4人を圧倒。高橋聡は新球カーブを有効に用い、マテオは相変わらず高速スライダーで中谷に空を切らせた。ドリス、桑原…。豪華布陣の順調な滑り出しに、金本監督も胸をなでおろした。

 現状を「今、リリーフのレベルが高いからね」と説明する。37歳のベテラン藤川が宜野座キャンプを順調に過ごし、今年は昨季以上に「勝利の方程式」へと入ってくる可能性も出てきた。指揮官も「調子にもよるでしょう。他の投手との。去年のマテオとかが調子悪いときには十分ある」とうなずき、さらに、必勝リレーにも思いをはせた。

 「岩崎もいるし、石崎も良かったらね。誰が勝ちパターンとか、そういうのがなくなってくるんじゃないかな。(公式戦の)登板間隔と球数だけ見ながら、うまいことグルグル回すこともできる。(勝ちパターンを)別に分けなくてもね」

 05年はウィリアムス、藤川、久保田の鉄壁JFKリレーが優勝に導いた。今年は型にはめることなく、ゆったりした当番制で臨めそうだ。昨季、60試合以上登板の投手が同一チーム5人はプロ野球史上初だった。今年は球児が充実し、石崎も加わりそう。開幕で激突する巨人の森中スコアラーは「マテオ、ドリス、桑原に藤川も入る。そこに渡さない攻撃がカギになる」と警戒。頂点を狙う阪神の命綱になる。【酒井俊作】