中日松坂大輔投手(37)の本拠地デビューは、2回2安打2失点の結果だった。中日入団後、初先発。大歓声を受けて、まっさらなマウンドに上がった。

 初回はこの日の最速144キロの直球に変化球を制球よく混ぜて島内を左飛、ペゲーロを詰まらせて三ゴロ、銀次も浅い中飛と幸先よくスタートした。

 2回はウィーラーを捕邪飛に打ち取ったが今江に右前にはじき返された。2死後、アマダーに高く浮いたスライダーを右中間席に運ばれた。だが最後は、ソフトバンク時代の同僚の山下(当時の登録名は斐紹)をチェンジアップで腰砕けにして、空振り三振を奪った。

 打線が2回に2点を奪って同点とし、松坂の黒星の可能性はなくなった。

 松坂は「オープン戦ですが、久しぶりにこういう公式戦さながらの雰囲気で投げさせてもらって感謝している。それが一番よかった。本塁打は投げちゃいけないボールでした。投げ終わった直後(の肩)も問題ないし、明日以降問題なければ次は3~4回と増やせるのではないか」と手応えを口にした。

 前回2月24日の韓国・ハンファ戦(北谷)は中継ぎで1回を3者凡退。以来2度目の実戦だった。球数は前回の11球から大幅に増え、31球を数えた。完全復活にまた1歩、前進した。

 昨年まで所属したソフトバンクでの3年間で1軍登板はわずか1度。そのときの相手が同じ楽天だった。16年10月2日、相手本拠地で8回に4番手で登板したが3安打4四死球と大乱調で5失点。昨年は右肩痛の再発もあり、1、2軍とも実戦登板できずに退団に至った。1月23日に中日の入団テストを受け、合格していた。