ジャイアンツ・ウイーク(GW)打線だ。巨人が2試合連続11得点で12年5月以来の8連勝を果たし、2位に浮上した。

 大型連勝は文字通り上位打線が作る。始まりは「1番遊撃」の坂本勇人内野手(29)。初回に中前打を放つと、3、4回も連続安打。5回には左翼線へしぶとく2点適時二塁打。代走が送られお役御免となったが、打者一巡の猛攻につなげ試合を決めた。4打数4安打で打率3割6分9厘、一気に首位打者に躍り出た。「打線は水物。良い状態を維持しながらチームとして1点でも多く取っていければ」と連日の大勝を喜ぶ。

 4月20日以降勝ちっ放しの打線を引っ張る。8連勝中の総得点は69得点。坂本勇は15安打11打点、打率4割6分8厘と火付け役だ。「出塁することを一番大事に考えてやっている」と波に乗った8試合を振り返る。試合前練習ではロングティーをほぼ欠かさず、フォームを確認。「体を大きく使うことを意識。弾道を見て、状態を確認する」とルーティンで好調を継続する。

 下位打線も得点ラッシュを演出する。8番小林は先制打を含む2安打4打点と爆発。打点を挙げた試合は6戦5勝と勝利を呼ぶ。「いい雰囲気になっている」と投打の流れの良さを強調。お立ち台では「去年の悔しさもありますし、今年は必ずやり返したい」とうなずいた。

 4月中に6度の2桁得点は球団史上初。高橋監督は「いい攻撃が多くて、ちょっと…。小林は何をやりましたっけ」。上位から下位まで休みなく相手をたたいた。チームをけん引する坂本勇には「一番信頼している。チャンスメークもそうだし、勝負強さもある。1番でチームを引っ張ってくれている」とほめた。

 今日1日からの広島戦で3連勝すれば首位浮上。打ち続けるGW打線が、大型連勝を紡ぐ。【島根純】