中日が3連敗を脱出した。今季3度目先発の小熊凌祐投手(28)がDeNA打線を毎回の10奪三振で8回3安打1失点と翻弄(ほんろう)。最後は佐藤が締め、逃げ切った。打線もアルモンテの先制二塁打を含む3安打猛打賞を筆頭に、10安打5得点とつながった。

 「連敗を止めたことより、勝てたことが良かった。小熊も四球を出してどうなるかと思った。粘りながら持ち球のカーブ、スライダーを使って、試合を作って我慢してくれた」。森監督は小熊をほめあげた。しかし、球団史上7人目となる毎回奪三振完投の権利を、自ら辞退。「彼らしい。でも今後、それでは困るんだけどな」と、次回登板でのさらなる成長への辛口コメントも残した。

 16日はベテラン松坂が今季9度目の先発マウンドに立つ。DeNAは4月30日に、12年ぶりの日本での白星を挙げた相手。「小熊が(松坂に勝利を)つないでくれた。明日は(松坂に)期待します」と指揮官は会見を締めた。チーム再浮上への重要なバトンがレジェンドに渡された。