ヤクルトが4月16日以来の貯金生活に入った。敵地での阪神戦は、ローテの谷間に先発した古野正人投手(31)が5回2失点と好投。右肩を痛めて育成選手を経験した苦労人が、15年6月25日中日戦以来3年ぶりの白星を挙げ、貯金1の立役者となった。

<ヤクルトで復活を遂げた選手>

生え抜きの投手では、右肘手術や椎間板ヘルニアなどに苦しんだ荒木大輔が92年に約4年ぶりに復活。伊藤智仁は2年目の94年から右肩などの故障に苦しんだが、97年に7勝2敗19セーブでカムバック賞を受賞。右肩手術後に育成契約を結んで支配下に再登録された由規は16年に1軍登板を果たし、約5年間の苦難を乗り越えた。

他球団からの移籍組では、元オリックスの坂口は現在打率3割超の1番打者として活躍。オリックスからトレードで加入した近藤も不動のセットアッパーとして勝利の方程式の一角を担う。田代、鵜久森、大松らもヤクルトで能力を発揮。また、野村克也監督時代には田畑一也(現投手コーチ)や小早川毅彦らの移籍組が活躍し、「再生工場」という名称が生まれた。