巨人は、来季の覇権奪回へ、フロント体制も早急に新体制を構築することになる。

山口オーナーは「戦力の補強を始め、監督に対して十分な助けができなかった。監督1人のせいではない。フロントの体制も改めたい」と明言。鹿取義隆GM(61)は昨年6月、堤前GMと交代し、球団では初の選手出身GMとして、編成のトップを務めたが、状況は好転しなかった。

編成面での課題も浮き彫りになった。昨季本塁打王のゲレーロを補強するも、ここまで15本塁打、40打点。期待値からは大きくかけ離れ、レギュラー定着にさえ至らなかった。即戦力として指名したドラフト1位鍬原もケガで出遅れて、わずか1勝。中継ぎの防御率は4点台を上回り、勝利の方程式の確立はシーズン終盤になっても構築できていない現状がある。

ドラフトと補強を合わせた戦力整備にも敗因の一端はある。山口オーナーは「(見直しは)GMも含めて。どうしていくのかは、これから。新しい体制で今月下旬のドラフト会議には臨みたい」と鹿取GMの責任に言及し、岡崎スカウト部長をトップとするスカウト陣にも波及しそうだ。25日に行われるドラフト会議までにはフロントの新体制を決定する意向を示した。