ソフトバンク森の自身初となるパ・リーグ最多セーブのタイトル獲得が決まった。この日の登板はなかったが、他の投手が森を上回る可能性がなくなった。現在36セーブ。初タイトルに「自分が取れるとは思ってなかったですし、素直にうれしい」と喜んだ。

チームでつかんだ。1点を追う9回に、森と1差の35セーブを挙げ、タイトル争いのライバル、オリックス増井からグラシアルが同点打。この瞬間、森の初戴冠が決まった。工藤監督は「ベンチも、なんとしても取らせたいと。みんなが1点を取ることに集中していた」と振り返った。

4月下旬にサファテが股関節手術のため米国に帰国。代役として森が抑えに就いた。9月にはプロ野球記録のチーム7試合で7連続セーブを記録するなど、今では頼もしい存在だ。連投もいとわず、ベテラン五十嵐が「あの姿を見れば負けていられない」と刺激を受ける。ルーキー大竹も「オンオフの切り替えがすごい」と準備する姿を参考にする。誰もが認める「ブルペンリーダー」のために、チームがひとつになった。

森は「これで終わりじゃない。まだCS、日本シリーズもある。もう1回引きしめてやっていきたい」。頼れる守護神は、日本一まで腕を振り続ける。【山本大地】