ソフトバンクの「超攻撃的オーダー」が裏目に出て、1敗1分けとなった。工藤公康監督(55)は今季交流戦で4試合しか守らせていないデスパイネを左翼で先発起用するなど積極策に出たが、守りでミスが出て、打線も4安打で1点しか奪えなかった。

1番には左キラーの川島。左太もも裏を痛めていた今宮を2番遊撃。5番に左翼デスパイネを入れ、三塁では松田宣も先発復帰させた。そのデスパイネのところに初回、先頭の田中の飛球が飛ぶ。前方への飛球にスライディングしながらグラブを出したが、後ろにそらした。単打ではなく、二塁打にしてしまい、先制点につながった。工藤監督は「あの当たりはどの外野手でも捕れない。しょうがない」と責めなかった。3回には、1番抜てきの川島にミスが出た。無死一塁で菊池の二ゴロを遊撃手今宮へ悪送球。無死二、三塁とピンチを広げ、2点を追加された。

収穫もあった。CSファイナル第2戦から5試合ぶりにスタメン起用した松田宣が7回に中前適時打を放ち、完封負けは逃れた。松田宣は「この2試合(広島の)ホームの勢いを感じた。次は福岡での試合。どっしり構えたい」とナインの気持ちを代弁した。ヤフオクドームでの日本シリーズは11年の中日との日本シリーズ第7戦から9連勝中。工藤監督も「日本シリーズは4つ勝った方が勝つ。しっかりと切り替えて自分たちの戦いをしていく」と前を向いた。第3戦からはタカ党の大声援が待っている。【石橋隆雄】