真の「キャノン」になる。巨人小林が4日、原監督から打撃力向上指令を受けた。秋季キャンプ第1クール最終日。原監督が小林へ「打率2割4分を目指せ」と伝えたと明かした。日本シリーズではソフトバンク甲斐が強肩を武器に、捕手では09年阿部(巨人)以来のMVPを獲得した。「打たなすぎるよね。でもあの肩は一級品。甲斐とも遜色ない。もうちょっと打てばすごい捕手になる」と甲斐を引き合いにハッパをかけた。小林は「監督の期待に少しでも応えられるように頑張ります」と躍起になった。

昨季まで2年連続で規定打席到達者で打率最下位。巻き返しを図った今季は5月に首位打者に立ったものの、最終的には2割1分9厘。1年目の大城にマスクを譲る頻度も増し、規定打席にも届かなかった。一方、盗塁阻止率は3年連続でリーグトップの座を守った。甲斐との比較に「僕より全然すごいですよ」と謙遜したが、投手へ与える安心感、チームへの貢献度は計り知れない。だからこそ原監督から求められる期待値も高い。「打てていないのは自分の力不足。練習するしかない」。肩でもバットでもすさまじい球を放ってみせる。【桑原幹久】