俺は野球博士になる!巨人ドラフト1位の高橋優貴投手(21=八戸学院大)が9日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた新人合同自主トレ初日に参加。練習前に原監督から「野球というスポーツを職業にしたからには野球博士になろう」と訓示を受けた最速152キロ左腕は「野球以外も含めて勉強することは社会人としてやるべきこと」と自覚を高めた。

約10分間のキャッチボールで、素質をのぞかせた。右足を2度上げ下げし、軸足に力をためた。小さなテークバックから頭をぶらさずに腕を巻き付け、40メートル先へ鋭い球を放った。大学4年時にフォーム変更に挑戦も、北東北大学リーグのルール変更で断念した2段モーションを披露。「強い球を投げたくて高校の時くらいから無意識にやっていた。プロならルールも大丈夫なので」と再挑戦をもくろむ。宮本投手総合コーチは「立派な野球勘を持っているね」と意欲を認め「スクリューで空振りがとれるし(高橋)尚成タイプかな」と同姓の左腕に重ねた。

探求心は、幼少期から秘めていた。阪神ファンの父幸司さん(50)の影響で、好きな選手の金本グッズを収集。ポテトチップスの景品の野球カードも集め野球への知識を深めた。国家機関でエネルギー学の研究者として勤務する幸司さんが「勉強もしましたが、野球への熱はすごかった」と振り返るほどの熱中力だった。

練習メニューの終盤にティー打撃を行ったが「大学時代はDH制だったので…」と苦戦し頭をかいた。打撃の“研究”はこれからだが、本職では手応え十分。ブルペン入りは早くとも第3クール、21日以降の見込み。開花の時へ、研究を積む。【桑原幹久】