広島鈴木誠也外野手が2発5打点と打ちまくり、9年ぶりの開幕3カード連続負け越しを阻止した。

4号2ランは1点リードの3回、岩貞の甘いカットボールを左翼スタンドへ。5号3ランは5点リードの6回、3番手尾仲の直球を左中間席にライナーで突き刺した。いずれも相手に大きなダメージを与える豪快弾だった。

セ・リーグ打撃2冠に躍り出た。5本塁打、12打点はいずれも単独トップ。それでも「ホームランはたまたまです。狙ってないです。ヒットの延長がホームラン」とそっけない。打点にこだわりを持つが「すぐに抜かれます。今はそこで勝負していない」と、勝利への貢献を重視している。8回には右前打でチャンスメークし、今季初の猛打賞で打率も4割に乗せた。

打たなければならなかった。2年ぶりの勝利を目指す同学年の床田が先発していた。17年に右足首を骨折して広島・廿日市市の2軍施設でリハビリを行った際、左肘手術から復活を期す床田がいた。同じ苦しみを共有した同志。「粘って投げてくれていたんで、何とか援護できればと思っていた」と振り返った。

チームの中心に、4番鈴木がいる。ヒーローインタビューでは「打って、打ちまくれるようにがんばります」と、さらなる打棒爆発を予告した。【村野森】