<首都大学野球:東海大4-1武蔵大>◇第1週第1日◇6日◇バッティングパレス相石スタジアムひらつか

3季連続優勝へ向け、好スタートを切った。首都大学野球春季リーグが開幕。昨年春、秋連覇の東海大は、武蔵大との開幕戦に臨んだ。

最速151キロ右腕の原田泰成投手(4年=東海大望洋)が7回2/3、7安打1失点に抑えれば、海野隆司捕手(4年=関西)が先制打と好守でもりたてた。プロ注目バッテリーの活躍で快勝だ。

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原田は、ピンチでマウンドに来てくれた相棒に励まされた。4-0の7回1死二塁で左前打を許し、一、三塁を招いた。ここでタイムを取った海野から「完封するぞ」とハッパを掛けられた。その後だ。左打ちの武蔵大・石川に対し、カウント1-1からの3球目は外角に外れるボール球。捕球した海野が流れるように三塁へ送球し、飛び出していた走者を刺した。二塁送球最速1秒78を誇る“東海キャノン”は「走者が出たら刺すイメージは出来てるんで」と事もなげに言った。原田は「さすがだな、と思いました」と感謝した。

海野はバットでも助けた。今季から4番に座るが「気負わず、4番目の打者」と考えている。1回2死二塁、3-1のバッティングカウントとなり「真っすぐに張った」。狙いどおり山内の136キロを捉え、ライナーで右中間を破る先制の適時二塁打。いきなり1点をプレゼントした後は、原田を引っ張るだけ。「直球が来ていた」と、走者を背負ってもこの日最速149キロの真っすぐを軸に押し込み、打たせて取った。

その原田は8回2死満塁で押し出し四球を与え降板。完封も、完投も逃したが、最後の1球は気持ちが入っていた。フルカウントから4番姫野の内角を突き「よっしゃー!」。わずかに外れ、苦笑いだった。通算10勝に達し「まだ、ここから。もっと頑張ります」と通過点を強調した。安藤監督は「1人1人が、てっぺんに向かってやっている」。リーグ優勝は当然。その先の日本一まで戦い抜く。【古川真弥】