早大・早川隆久投手(3年=木更津総合)は、残りアウト4つで自身初の完投&完封を逃した。

2-0の8回2死一、三塁で四球を与え、交代を命じられた。「完投、完封は意識せず、1イニングずつ丁寧に抑えた結果です。(完投できず)まだまだ自分の力のなさを感じました。後半は力でいきすぎました」と、勝っても反省を忘れなかった。

小宮山悟監督(53)は、最後まで投げさせるつもりだった。「点を取られてないのだから。あと一踏ん張りだった。1人で27個、アウトを取るのが、どれだけ大変か」。好投を認めながらも、完投できなかったことには厳しめ。それも、能力を高く買っているからだ。昨秋までの2年間、4シーズンで2勝しかできなかった左腕に「残り4シーズン、全て6勝」という目標を与えた。「初回は(1死三塁から)しのいだが、もう少しすいすい、いってほしい。卒業までにそういう投手にします」と話した。

早川は「監督に与えられた6勝の目標を常に意識しています」。展開に応じて、テンポを変える投球術も教えられた。走者を許せば間合いを変えるなどして、相手ペースに持ち込ませなかった。完投は逃したが、さらに期待を抱かせる内容だった。