日本ハムがソフトバンクに2日連続の逆転負けで、2年ぶりの6連敗を喫した。1点リードの8回、5番手ブライアン・ロドリゲス投手(27)が同点打を浴び、内野ゴロの間に勝ち越しを許した。その裏、2死一、二塁から重盗を試み、一塁走者が挟まれる間に三盗を決めた中島が本塁突入もタッチアウト。本拠地では今季初の同一カード3連敗で、対ソフトバンクも6連敗。直近10試合で1勝9敗と奮わず、5月28日以来の借金1に逆戻りした。

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勝負の一手は無情に散った。1点を追う8回。栗山英樹監督は望みをつなごうとタクトを振った。2死一、二塁から二塁走者に代走中島、代打に田中賢を送り出した。6球目。重盗を試み、一塁走者の清水が大きく飛び出したまま帰塁できず。三盗した中島が、清水が挟まれている間に本塁突入。遊撃手高田から捕手甲斐へ送球され、本塁クロスプレーで判定アウト。すかさずリクエストによるリプレー検証も、覆らなかった。勝利が遠のくワンプレーになった。

直前8回の守備で、不穏な空気が流れ込んだ。1点リードも、ロドリゲスが先頭からの連打で追いつかれた。なお1死三塁。前進守備の遊撃手石井が捕球にもたつき、本塁に送球できず勝ち越しを許した(記録は遊ゴロ)。前夜の悪夢がよみがえる、終盤の逆転劇。あっという間に試合をひっくり返された。4時間5分の熱戦を落とし、栗山監督は「申し訳ないです」と悔しさを一言に込めた。

今季初先発の浦野を「ショートスターター」で起用。2番手金子が好投で流れを引き寄せたが、勝ちきれなかった。直近10試合で1勝9敗。5月28日以来、約1カ月ぶりの借金1に逆戻りした。前半戦ラストスパートがかかる中、暗雲が垂れこめている。指揮官は「言い訳しても仕方がないし、誰がいないとか関係ない。しっかりやります」と必死に前を向いた。

2日西武戦(札幌ドーム)を皮切りに、9連戦が始まる。西武、楽天などとの対戦で、必死に上位に食らいついていくしかない。栗山監督は「6連敗や、9連勝とか全てを忘れて準備して、しっかりやるしかない」と嫌なイメージを振り払い、前半戦最後の勝負どころを見据えた。試練を糧に、また1つずつ勝利を積み重ねていく。