阪神先発の西勇輝投手(28)は、6回8安打2失点と粘ったが無念の7敗目を喫した。「9連戦の頭なので」と長いイニングを投げられなかったことを悔やんだ。3回2死から、佐野に右翼へ先制のソロ本塁打を被弾。5回も1死一塁から佐野に中越え二塁打を浴び、2点目を許した。毎回走者を出しながら試合はつくったが、味方の援護にも恵まれなかった。

開幕からここまで14試合に先発。うち12試合で先制を許し、4試合はこの日も含めて本塁打で先制された。それでも防御率は2・77、イニング数も97回1/3とチームトップ。矢野監督は「西の仕事はやってくれた。防御率もずっといいなかで、負けが増えていくのは気持ちの部分で西も大変だけど、ベンチの一番前で野手を迎えたり。そういう姿を見ると、より申し訳ない」と白星が遠い右腕を思いやった。

チームは4連敗で約2カ月ぶりのBクラスに転落したが、西自身も約2カ月勝利が遠ざかるが、後ろは向かない。「本当にここで粘って耐え忍んでいくしかない。自分の成績よりチームの勝ちを意識している」。次もチームの勝利のために腕を振る。【磯綾乃】