中日福田永将内野手(31)が、地元の神奈川で勝利をけん引した。

6回、阿部の押し出し四球で5-5に追いつき、なお2死満塁の絶好機。左翼席からの「満塁ホームラン、福田!」の声援をBGMに、DeNA3番手藤岡のカットボールを一振りで右翼席へ突き刺した。16年7月3日阪神戦以来、プロ入り2本目のグランドスラム。今季の中日は5回終了時にリードされていた試合で未勝利(39敗1分け)だっただけに、大きな1発となった。

「同点になったので楽に打席入れた。決めてやろうと強い気持ちだった。完璧だった。気持ちよかったです」。8月の月間打率は3割2分3厘、5本塁打。「知り合いも来ていて、うれしい。高校時代からハマスタでの満塁本塁打は初めてです」と選手会長が地元で存在感を見せつけた。

負ければ今季最多の借金12に陥る危機だった。先発笠原がプロ入り後先発で最短の2回5失点KO。それでも諦めなかった。与田監督は「打線がよくひっくり返してくれた。野手の気迫がゲームを作ってくれた」。今季最多タイの17安打。終わってみれば2点差の辛勝に大汗を拭った。【伊東大介】