プロ15年目右腕のソフトバンク中田賢一投手(37)にようやく出番が訪れる。

26日、わかさスタジアム京都で行われた投手練習で今季初めて1軍に合流した。同球場での28日オリックス戦で今季初先発する。

真っ黒に日焼けした姿でキャッチボールする中田を見守った工藤監督が「投げている感じはよさそう」と話すように、8月は2軍で3試合2勝0敗、防御率1・06と結果を残している。今季はオープン戦で結果を残せず開幕2軍でスタート。18試合(先発は15試合)、87回1/3を投げ5勝3敗、防御率3・09。ウエスタン・リーグで5人しかいない規定投球回をクリアしているように、黙々と2軍の先発ローテーションで投げ続けてきた。「大きなケガなくここまで投げられている。下(2軍)と上では違うでしょうし、初回からどんどん投げていきたい。上で結果を出してこそ」と目を輝かせた。

ミランダが不調で2軍降格するなど、先発陣は手薄な状況。ロッテに3連敗し優勝マジック点灯どころか、2位西武に3・5ゲーム差まで迫られている。オリックス2連戦を高橋礼、中田に託し、再び勢いをつけて30日からの敵地での西武3連戦へ乗り込みたい。

京都でのソフトバンクの試合は95年5月26日近鉄戦以来24年ぶり。白星なら南海時代の82年6月9日阪急戦以来37年ぶりとなる。2日間とも雨予報だけに中田は「てるてる坊主でも作ろうかな」とつぶやいた。ベテランが必ずチームのピンチを救う。【石橋隆雄】