若手の1発攻勢で、最下位ヤクルトが3位広島に競り勝った。口火を切ったのは4年目の広岡。1点を先制された直後の2回に大瀬良の外寄り145キロ直球を右翼席に運んだ。前夜の2打席連発に続く、2戦連続の9号ソロ。手応え十分の逆方向へのアーチに「力のある投手。コンパクトに力負けしないように心掛けました」とうなずいた。

燕のゴジラも黙っていない。1点リードの4回に2年目村上が34号ソロ。フルカウントから「しっかりと自分のポイントで打つことが出来た」と甘く入ったカットボールを左中間席へたたき込んだ。2点差に追い上げられて迎えた8回は、外角低めの直球を左翼席へ。35号ソロで流れを渡さなかった。この一振りで53年中西(西鉄)が持つ高卒2年目以内最多の36本にあと1本に迫ったが「シーズンが終わってから振り返ることができたらいい」と足元だけを見つめた。

6回には、7月24日巨人戦以来のスタメンを任されたルーキー中山が5号2ランを放った。同4日以来、約2カ月半ぶりの手応えに「甘い球が来たら思い切って打とうと決めていた」と胸を張った。若燕3人で計4アーチの5得点を挙げ、大瀬良にヤクルト戦初めての土をつけた。今季残り7試合。球団の未来を担う男たちは、全力でアピールを続ける。

▽ヤクルト小川監督(4本塁打に)「若い選手がいい仕事をしてくれた」