「日本の4番」を狙う。楽天が、17日に行われるドラフト会議で1位指名候補を東邦・石川昂弥(たかや)内野手(3年)と大船渡・佐々木朗希投手(3年)の2人に絞り込んだことが15日、分かった。石川は投打で今春のセンバツ優勝に貢献。高校通算55本塁打の強打でU18W杯では全試合で4番を務めた。佐々木は最速163キロを誇る超高校級右腕。16日にスカウト会議を行い、最終決定を下す。また、ヤクルトは星稜・奥川恭伸投手(3年)を、ロッテは佐々木を1位指名することを明言した。

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楽天の1位候補に「日本の4番」石川が急浮上した。球団関係者によると「10年に1度、出てくるかの逸材。将来の主砲候補として調査している」と説明。高校通算55本塁打の右の大砲について石井GMら首脳陣の評価が高く、佐々木と並んで1位候補に絞り込まれた模様だ。

甲子園の星に熱視線を注ぐ。石川は今春のセンバツ決勝で2本塁打を放ち、投げては完封。U18W杯でも全試合に4番で出場して存在感を示した。投打二刀流としても魅力があるが、スラッガーとしての才能を評価。浅村に続く和製長距離砲は補強ポイントの1つで、競合必至での指名を検討している。

「令和の怪物」も1位候補に残る。最速163キロをマークした佐々木の動向をつぶさにチェック。8月末のU18高校日本代表壮行試合では石井GMも視察し「何十年かに1人の逸材」と絶賛していた。4日にはプロ志望届を提出した佐々木と面談。宮越スカウトは「日本球界としてどう育てていくか」とスケールの大きさを口にしていた。東北6県に根ざす球団として、岩手出身のご当地選手は魅力が十分にある。

石川か、佐々木か。どちらにしても競合は避けられない。16日に石井GMらも出席してのスカウト会議を行い、1位指名の最終決定をする。ギリギリまで悩み抜いて決断を下す。