高校通算55発のスラッガー、東邦・石川昂弥(たかや)内野手(3年)はオリックス、中日、ソフトバンクの3球団競合の末、中日が交渉権を獲得した。

中日が交渉権を引き当てると、周りの歓声に包まれながら表情をゆるめた。「地元の球団でもありますし、非常にうれしく思います。優勝に貢献できたらいいなと思います」と喜びを口にした。

3冠王獲得を狙う。「プロでの目標は3冠王なので、落合さんのようなバッティングが出来ればいいなと思います。1位指名をしていただいて、非常にうれしく思います」と顔をほころばせた。

与田監督の1位指名公言が実現した。16日のスカウト会議後に「(1位は)石川君でいく」と明言。今季はチーム打率2割6分3厘で5位。7年連続Bクラスに沈んだ。指揮官が「将来、根尾と石川で中軸を打つチームにしたい」と明かした狙いの通り、高校通算55発の大砲に竜の未来を託した格好だ。

今春のセンバツ決勝の習志野(千葉)戦では、「3番・投手」で先発し、3安打完封&2本塁打を放ち、優勝の立役者になった。U18W杯では、全8試合で4番に座り、24打数8安打9打点1本塁打、打率・333の成績。木製バットの適応能力の高さを見せつけた。投打の二刀流として注目されたが、スカウト陣からは野手として高評価を受けてきた。

◆石川昂弥(いしかわ・たかや)2001年(平13)6月22日生まれ。愛知・半田市出身。愛知知多ボーイズ。東邦では1年春からベンチ入り。2年春の甲子園は4番三塁で出場。高校通算55本塁打。投手として最速144キロ。185センチ、81キロ。右投げ右打ち。

▽中日与田監督の話 運が良かった。素晴らしい長打力のあるバッターだと聞いてます。ドラゴンズ、球界を代表するスターに育てたい。すぐに会いに行きます。