左足首手術からの復帰を目指す阪神糸井嘉男外野手(38)が27日、リハビリを行う鳴尾浜球場で術後初めて経過報告を行った。

「やっと松葉づえが取れて(左足に)加重ができるようになった。歩行はまだ曲げたらダメな角度とかあるんで、めっちゃ遅いんですけど。前進はしています。たまにフライングで曲げてるけど!(笑い)」と、明るい表情で「超人節」をさく裂させた。

今後については「来月中盤くらいからジョグはできる。12月に入ったらダッシュもできる」と見通しを示した。不安そうな表情で「まだ3ミリのネジが入っている…」と一瞬は下を向いたが「(ネジが)同化するらしい。ターミネーター! I'll be back」と映画の名言を持ち出し、“らしさ全開”で叫んだ。

今月8日に「左足首の関節鏡視下クリーニング術及び靱帯(じんたい)補強術」を受け、翌9日に退院。リハビリで車いすソフトボールに参加しているという。「野球少年だった人が交通事故で下半身不随になったとか。みんな楽しくやっている。そういうのを見ていたらなんか…。リハビリ以上のものをみんなからもらっている」とも語った。

今季は103試合に出場し、チームトップの打率3割1分4厘。矢野監督は「ケガがありながらでも規定打席に到達するって簡単なことじゃない。来年もしっかり頑張ってもらいたい選手に変わりはない」と期待を寄せる。ベテラン福留や今季加入した近本、復活の兆しをみせた高山や長打力が魅力の中谷ら、さらに新外国人獲得の可能性もあり、外野競争は激しい。来季は4年契約最終年。万全の態勢を整える。【真柴健】