関大の47年ぶりの優勝はならなかった。早瀬万豊監督(61)は「内容のあるゲームを戦いたかった。競ったゲームを。今日は本当に完敗」と力負けを認めた。慶大・高橋佑に7回まで完全試合をやられ「独特なスライダー、カーブなどにどうしても、タイミングが合わせられなかった」と脱帽するしかなかった。

チーム初安打は8回だった。22人目の打者、4番野口智哉内野手(2年=鳴門渦潮)が先頭でようやく左翼へ運んだ。「完全試合はやっぱり恥なので。直球が来るんじゃないかと」と狙い通りに仕留めた。だが、3安打で完封負け。「力の差がはっきりした。あと2年あるので、またここに戻ってきたい」と誓った。

3日間で3連投した森翔平(4年=鳥取商)と肥後皓介(4年=広陵)の両投手がこれで引退する。早瀬監督は「今後、残ったメンバーがどうしていくのか整理して次につなげたい」と語る。今大会は左肘の不安で短いイニングしか投げられなかったエース格の高野脩汰投手(3年=出雲商)を中心に新チームをつくりあげ、再び日本一を狙う。【石橋隆雄】