来季こそ「10-10」リベンジだ。ソフトバンク甲斐拓也捕手(27)が30日、今季は11本塁打、9盗塁で惜しくも届かなかった2けた本塁打&盗塁の達成に意気込んだ。

この日は熊本市内で今宮とともに「九州魂! 今宮健太×甲斐拓也 熊本地震復興野球教室by杉本建設」に参加し「そこは頑張りたい。本多コーチの力を借りて」と盗塁数アップを誓った。

「10-10」は捕手では99年ヤクルト古田以来。球団の捕手では南海時代に3度達成している野村以来出ていない、隠れた大記録だ。来季から尊敬する野村氏の思いも継いで背番号を「19」に変更する甲斐は「(背負ってくれという)野村さんのひと言がなかったら、考えていなかった。野村さんはキャッチャーの神様みたいな人。結果が求められると思うし、周りからもそう見られると思う。自分の番号にしていけたら」と強い覚悟だ。

昨年は8月中旬に9個目の盗塁を決め、2けたに王手をかけてから29試合で1つも上積みできなかった。「あと1個はできるだろうと思っていたけど、スタートを切ったときに打者が打ったり…。めちゃくちゃ悔しかったですよ」。だが自己最多をマークしたことで、足への自信も付いた。「これだけ走れるというのがわかった。もっと走りたいと思いますし、チャンスを生かしたい。上位には打てるバッターも多い。得点のチャンスも増える」と意欲的。今秋キャンプでも、本多内野守備走塁コーチと走塁意識について話し合った。「ノーチャンスではないと思う」。来季こそ、ノムさん以来の偉業を達成し「19」番にふさわしい名捕手になる。【山本大地】