断食パワーで40発だ。2日、都内でTBS「ジョブチューン」の収録に現れたロッテ井上晴哉内野手は心なしかほっそりしていた。「120キロ近くから115キロまで落ちた。1日1キロですね」。福岡県内の施設で、11月末から5泊6日の断食プログラムを終えたばかりだった。

「中洲のど真ん中」の誘惑を断ち切って酵素ドリンクを飲み、「人生終わったような絶望感」と闘いながら風呂で汗をかき、デトックスにいそしんだ。終わってみれば五感が研ぎ澄まされていた。「動きが洗練されるし、キレも出る。来季の飛躍につなげたい」。

井口監督が角中、清田の両外野手に一塁挑戦を促すなど出場機会争いは激化する。2年連続24発の4番は「やっぱり物をいうのはバット。ホームラン40は目標にします」。球団では86年落合博満以来のシーズン40本塁打を狙う。まだ回復食の重湯しか口にできないが、撮影用にまい泉のヒレかつサンドを渡されると笑顔でポーズを決め、スタジオ内に消えた。【鎌田良美】