東都大学野球の駒大は25日、東京・世田谷の駒大グラウンドで練習納めを行った。午前中に紅白戦2試合を行い、午後からは走り込み。フルメニューの練習で汗を流した。新年は6日から始動する。

今年は春、秋と2季連続で1部最下位。入れ替え戦を戦った。1部残留はしたものの、多くの課題を残した1年だった。

大倉孝一監督(57)は、「苦しいシーズンでした。よく、春も秋も粘りました。でも、これで終わってはいけないのです」と振り返った。今年の戦い方、反省を来年につなげ、上を目指さなくてはいけない。入れ替え戦後、チームは今季の戦い方を振り返り、何がダメだったのかを分析。各自が納得した上で、新チームは明確な課題を持って練習に取り組んだ。大倉監督は「とにかくミスが多かった。それが苦しんだ原因」と明かす。秋のリーグ戦では13試合中、1点差ゲームが5試合。小さなミスが勝敗を分けた。「例えば、今年は2死二塁で、走者は本塁にかえってこられない。バントも失敗する。これではダメ。もっと意識を高くもたなくては。いつまでも負けていられませんからね」と厳しい。

新チームのスタートは例年、体作りに多くの時間を割いてきたが、今年は実戦練習を重ねた。走者のスタートは足の運びから、内外野手は送球の正確性と、ミスを徹底してなくす練習に励んでいる。

選手たちの気持ちも熱い。新主将の若林楽人外野手(3年=駒大苫小牧)は「弱い部分が明確になった1年。実戦を徹底して、自信をもって相手を倒したい。優勝に向かって全員で試合に挑みます」と力を込めた。どん底を経験したからこそ分かる強さを身につけ、来年、駒大は頂点を目指す。