巨人菅野智之投手が、腰痛対策に胸郭と股関節周りの強化を挙げた。昨季は腰痛で3度の登録抹消。11勝をマークしたが、悔しさの残るシーズンだった。今オフのハワイ自主トレでは腰周辺の強化をテーマに設定。「胸郭周りが硬くなると腰で全部回っちゃうし、100の力が必要だとしたら、30ずつくらいで分散させられるように」と説明した。

強化に向け、ウエートトレーニングで新たなメニューを取り入れた。「股関節周りの柔軟性はすごい大事だし、プラス強さも必要」とバックのフルスクワットを導入。デッドリフトの器具は自腹で購入し、背中、腰周りの筋肉を刺激する。トレーナー指導のもとで入念にフォームをチェックし、「回数も増やして」と質にも量にもこだわる。

ハワイ自主トレは約3週間経過し、明確な変化が表れた。上半身、下半身ともにスケールアップ。重りの重量も上がった。この日のキャッチボールでは「まだ7割」と言いながら、乾いた捕球音をグラウンドに響かせた。練習中、一時は通り雨に見舞われたが、太陽とともに空にかかった虹を背にダッシュを繰り返した。(ホノルル=久保賢吾)