日本ハム近藤健介外野手(26)が、首位打者獲得へ安打数アップを目指す。10日、鹿児島・徳之島で自主トレを公開。自主トレメンバーの広島西川龍馬内野手(25)の打撃にヒントを得て、安打増に向け取り組んでいる。昨季は持ち味の選球眼で最高出塁率(4割2分2厘)に輝いたが、今季は打者最高のタイトルへ、快音を響かせる。

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最高の打撃を極める。近藤が、自主トレ先の徳之島でヒントを得た。ともに汗を流す広島西川の打撃に、インスピレーションが沸いた。「(球を)上からたたくイメージはなかった。それを、ちょっとやってみたい」。ティー打撃で感覚をつかみながら、実戦で試していく。「首位打者は狙っていきたい」と悲願のタイトル獲得に向けて、打撃フォームをてこ入れする。

昨季の「最高出塁打者」ならではの理由があった。選球眼の良さで、四球はリーグ唯一の大台超えの103個。一方で、シーズン終了後には「今のままでは絶対に無理」と変化の必要性を感じていた。投手からのマークが、より厳しくなるため四球が減ることは見越している。「昨年ほど四球は取れないと思うので、安打をしっかり増やしたい」と、より安打数にこだわる1年に決めた。

きっかけは、昨季セ・リーグ5位の159安打を放った西川の打撃フォームだった。打球にスピンがかかり、角度が上がることで安打が生まれやすいと見込んだ。「打っている感じはしっかり(打球は)上がっている。いろんな引き出しがあれば」。西川とは、24歳以下が中心だった17年11月の侍ジャパンでチームメートだった縁で、1学年下ながら一目置いている。「チャラチャラしていそうで、野球をちゃんと考えている。考え方が新鮮」と刺激を受けながら、爪を研いでいる。

日の丸を背負う姿も、見据えている。昨年11月のプレミア12では、侍ジャパンの一員として優勝に貢献。安定した打撃力だけでなく捕手経験も強みで、代表24人に選出される可能性は十分ある。「もちろん出てみたい。(五輪の影響で)不規則な日程になるので、しっかり体をいじめていきたい」と余念はない。変化を恐れずに挑む9年目、悲願を成し遂げる。【田中彩友美】