下半身の張りを訴えていたヤクルト村上宗隆内野手(20)が緊急帰京することが9日、決まった。沖縄・浦添の1軍キャンプに参加していたが、7日のシート打撃後に練習を切り上げ、8日から別メニューで調整していた。

10日に東京に戻り、専門医による精密検査を受ける。同じく下半身のコンディション不良の奥村展征内野手(24)も、ともに帰京して再検査することが決まった。

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開幕まで40日のタイミングで、燕の若き主砲がピンチに見舞われた。沖縄キャンプで別メニュー調整していた村上の緊急帰京が決定した。高津監督が「調整でき次第、東京に帰って専門医に検査してもらいます」と明かした。10日に東京に戻り、診察結果を待つ。

7日のシート打撃までは全体練習に参加していた。安打も放ったが、空振り三振した打席の後、守備に就かずに昼で練習を切り上げて病院に向かった。タクシーに乗り込む動きも問題ないように見え、高津監督は「ちょっと足が張ってるみたい。明日(の練習)は明日になってみないと」と説明していた。

状態は快方には向かわなかった。その後は2日連続でグラウンドに姿を現さなかった。施設屋内で個別調整し、8日は自ら「大丈夫です」と言った。しかし正式に離脱が決まると、報道陣の「残念な結果」との問い掛けに無言でうなずき、野球教室に参加せず球場を後にした。

無理はさせられない。村上は愛媛・松山の昨秋キャンプも下半身のコンディション不良のため、初日で帰京していた。沖縄県内での再検査ではなく、専門医に診せることに状態がくみ取れる。高津監督は今後の予定について「まだ決めていない。(検査)結果を聞いてからになりますね」と話すにとどめた。6日の練習中に下半身のコンディション不良を訴えた奥村も、帰京して検査を受ける。

村上は高卒2年目で迎えた昨季、36本塁打、96打点の成績を残して新人王に輝いた。バレンティンが退団し、主軸として期待される。シーズンインまであと1カ月半ほど。燕のゴジラの早期回復が待たれる。【鎌田良美】