阪神藤川球児投手(39)が野村克也氏の死去について11日、沖縄・宜野座の1軍キャンプ地で報道陣の取材に応じた。訃報を聞き「言葉がないというか。そういう状態ですね」と寂しそうに話した。

藤川は98年のドラフト会議で阪神から1位指名を受け、入団1年目の指揮官が野村氏だった。「人間教育をしっかりしていただいた。野球選手である前に一社会人だというふうに、すごくいい指導をしていただいたので。今も日常生活からしっかりといい社会人であることを心がけています。18歳の頃から指導していただいたおかげで、そういうふうにいられる」と感謝の言葉を並べた。

12年オフにメジャーに挑戦する際には電話で話もしたという。代理人が団野村氏(62)だったこともあり、間接的に連絡を取ったり、相談することもあった。「人生に迷ったような時には相談を1度させてもらったこともあるし、その時、奥様の方からも言葉をいただいたりした機会もあったので、それが残っているんですけど」。人生の節目にも野村氏の存在があった。17年に亡くなった野村沙知代夫人にも触れ「夫婦でこれから仲良くまたやっていかれるんじゃないかな、という思いになりますね」。仲良く並ぶ2人の姿を思い浮かべた。