ロッテのドラフト1位右腕・佐々木朗希投手(18=大船渡)が13日、プロ入り後初のブルペン投球を行った。捕手が中腰の状態で、約5分間で25球を投げた。大船渡高時代の昨年も佐々木朗希の“シーズン初ブルペン”を見た金子真仁記者は、その変化を探った。

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ブルペンでも会見でも、佐々木朗は笑わなかった。周囲は絶賛も「全体的にダメだったと思います」と己に手厳しい。25球で納得いく球はゼロだという。「長く感じました」と300人近くが見守ったブルペンでの約5分間を振り返った。

まだ試運転だ。左足は顔の高さまで上がりきっていない。力投時に見られる、相手打者を射抜くような目、歯の食いしばりもなかった。「傾斜を使って投げられてよかったです」。プロ初ブルペンは、やがて来る実戦デビューへの過程の1つに過ぎなかった。

吉井1軍投手コーチが願う「高校の絶好調時」には及んでいないという。佐々木朗本人が「ベストピッチ」と話すのは、昨年3月31日、作新学院との練習試合(先発し3回1安打6奪三振の1失点。最速157キロ)。この年の初ブルペンはその3日前、関東遠征中の同28日、場所は千葉・富津市の浅間山運動公園野球場だった。厳しい寒さの中、歯を食いしばって変化球も交え20球を投げた。同30日のブルペンでは、日刊スポーツ所持のスピードガンで151キロを記録していた。

佐々木朗は、当時の投球フォームに満足している。ただ、振り返れば危うかった。冬の大船渡は日没の早さに加え、海風も冷たく「キャッチボールもあまりできていません」という状況での、いきなりのブルペンだった。本人も、大船渡・国保監督も故障に注意しながら進めていたが、実戦経験との兼ね合いもあった。

今年は違う。吉井コーチらの指導下で、丁寧に段階を踏んでブルペンに至った。課題はあっても、威力ある直球はほぼ、中腰の柿沼の顔付近に集まった。1年前にはない「まとまり」。本人は手厳しかったが、フォームを固めてきた成果は、確実に表れているように感じた。【金子真仁】