「切り込みコブちゃん」が猛アピールだ。楽天ドラフト1位の小深田大翔内野手(24=大阪ガス)が、練習試合ヤクルト戦にプロ初の1番でフル出場。5打数2安打1盗塁、3得点と躍動した。

デビューから4試合連続安打で13打数5安打、打率3割8分6厘。守備でも二塁、遊撃とそつなくこなし無失策。正遊撃手の茂木は発熱などの影響で別メニュー調整中で、開幕スタメンも見えてきた。

しょっぱなから、かました。「先攻で1番。その試合の勢いが出てくる。なるべく簡単にはアウトにならないようにと心がけていきました」と整理しプレーボールから試合に入り込んだ。初回先頭で打席に入るとヤクルト先発高橋の142キロ直球を悠然と見送りストライク。フルカウントに持ち込み7球目。真ん中高め143キロを右翼線へはじき返した。やや右中間寄りの右翼手を目視し、緩むことなく二塁ベースを蹴った。50メートル5秒9の足で三塁打とし好機を演出。先制点を生み役割を十分に果たした。

三木監督も「1番を打ってどうなるかなと思って。出塁もして非常に良かった」と評価した。派手さはない。いぶし銀の香り漂う「切り込みコブちゃん」の存在感が日に日に高まっている。【桑原幹久】